天体観測のススメ

星を見に出かけよう

知っているようで意外と知らない星の名前。山羊座、水瓶座、魚座・・・名前は知っているけど見たことない・・・。

最初は夜空に輝く星や星座の名前を覚えてはどうでしょうか。星空を見上げるだけならば、天体望遠鏡も双眼鏡もいりません。

星空を見上げることが天体観測の第一歩。
さあ、星空の探索に出かけましょう。


星を見るために必要なもの

そんなにたくさんのものは必要ありません。

・懐中電灯

夜の暗い中で行動することになるので、懐中電灯は必須です。
星座早見盤を見るのにも使います。
比較的明るいものと、星座早見盤を見るためのペンライトのような小さいものの2種類あるといいでしょう。
あまりにも明るい懐中電灯では星座早見盤を見たときに目が眩んで、星空が見えにくくなってしまいます。
それから、懐中電灯の明かりを振り回したりして、周りの人の迷惑にならないように。他に星空観察をしている人の配慮も必要です。

・椅子、レジャーシートなど

長時間星空を見上げることになるので、無理な姿勢だと首を痛めてしまいます。椅子に座ったり、夏ならレジャーシートを敷いて横になって見上げるのも良いでしょう。
立ったままで星空を見上げていてよく起こるのが、お子さんが上を向いたまま走りまわって、転んだり立木にぶつかったりする事故です。もし池や崖に落ちたりしたら大変です。座っていれば、そういうことも防げます。

・星座早見盤

どの星が何という名前なのか、どれがどんな名前の星座なのか、知るために使います。
2枚の円盤の組み合わせで、奥の円盤に星や星座が書いてあり、手前の円盤に開いている楕円状の窓から覗きこむようになっています。円盤の周囲に書いてある日付や時刻を合わせると、合わせた日付・時刻の星空が見えるような仕組みになっています。
材質は厚紙製のものからプラスチック製、金属製のもの、大きさもポケットに入るような小さなものからいろいろあります。場合によっては雨露がかかることもあるので、それなりにしっかりしたものが良いでしょう。
私は小学生の時に買ったものを30年以上使っています。

・携帯電話

夜遅くなので、万が一ということもあります。すぐにどこかに連絡できるようにしておきましょう。
時計代わりや明かり代わりにもなります。

夜は冷えるので、なるべく暖かい格好をしていきましょう。夏でもちょっと羽織るものを持っていくと良いかもしれません。


星空の観察に適する場所

都会の明かりの下では星はあまり見えないということは皆さんも知っているでしょう。
数個しか星が見えないのでは、どこにどの星座があるのかなんてわかりっこありません。
なるべく周りに明かりのない、周りの開けた場所が観測に適しています。見ようとしている星が木や建物で隠れてしまってはがっかりします。

街灯の明かりも星を見るときは邪魔になります。
ビルの屋上は周りが開けていることが多いので、意外と良い場所です。

安全であることも重要になります。
道路で星を見るのは避けましょう。道路は開けていることが多く、空を見やすいかもしれませんが、車からは暗くて人に気がつきにくい上に、スピードを上げていることが多いので非常に危険です。こちらも空を見上げているので、車が来たことに気がつきません。
暗い場所は、人家から離れていることも多く、不審者などにも気をつけなければなりません。

各地の科学館や展望台などでは星空観察会、観望会、天体観測会といった名前の催しを行っているところもあります。専門家の話を聞きながら星空を眺めたり、天体望遠鏡を覗いて惑星や星雲を見たりと大勢で安全に楽しく星空観察ができます。


星空の観察に適した日

当然、よく晴れた日です。
月見ならば満月の日ですが、星空観察ならばなるべく月の無い日が良いです。月が明るすぎると星がよく見えません。


一緒に行く人

なるべく一人で行くのは避けましょう。できれば数人で星空観察に行きたいところです。

特に子供だけはなるべく避けたいところ。何度も書いていますが、星空観察に適した場所は人家から離れて人通りも少ない場所であることが多く、事件事故に巻き込まれる可能性も無いとは言えません。
大勢でワイワイ言いながら星を見上げるのは楽しいですが、周辺の住民にも配慮しましょう。安眠妨害にならないようにマナーは守りましょう。

星空に詳しい人と一緒に行くことができれば一番良い。初心者だけだと星空を見てもどれがどれなのかサッパリということもよくあります。

周りにそういう人がいなければ、ネットで探すのも一つの手です。意外と近所にそういう人がいたり、家の近くで星空観測しているという人がいるかもしれません。

上で書いたように星空観察会や観望会に参加するのも一つの手段です。同好会的なものあるので、そういう会に参加してみるのも良いでしょう。
星に詳しい方と知り合いになって、天体望遠鏡で星を見せてもらったり、星に関するお話を聞いたりできれば面白いですよ。


もっと星空に詳しくなりたい!

もし本格的に星空を見ようと思ったら、天文年鑑や天文手帳を購入すると良いでしょう。
毎年発行されていて、その年の天文イベント(日食、月食、流星群など)の日時や各種天体データが載っています。あらかじめ星空観察の計画を立てることができます。
初心者には難しい内容も多いですが、図表を見ているだけでも楽しいです。

月刊の天文雑誌を買っても良いかもしれません。
一時期は何種類か天文関係の雑誌がありましたが、今は「月刊天文ガイド」と「月刊星ナビ」の2つが有名どころです。

星に興味を持ったお子さんにはお勧めの本があります。
H.A.レイさんの書かれた「星座を見つけよう」という絵本です。
絵本ですが、中身は本格派です。大人でも十分楽しめます。私はこれで星座を覚えました。
私の持っている本は1977年の版ですが、今でも売っているベストセラーです。

戻る
inserted by FC2 system